越前おおのポップカルチャー創造エリア(2009年)
2009年に地域活性事業「越前おおのポップカルチャー創造エリア」を行ないました。越前おおの(福井県大野市)は、北陸の小京都と言われる風情ある町並みの市街地、寒暖の差が大きく肥沃な土壌で美味しい作物が穫れる農業地帯、さらにダムや森林で大自然の山間部があります。それらを活かしたことはできなかと考え、内閣府の「地方の元気再生事業]のひとつにも認定され実施しました。以下、概略です。
【事業意図】
「風情を感じさせる建物」「歴史を感じさせる風景・風土」「大自然」「美食材の宝庫」
▼
この地域を都会の創造表現者(ポップカルチャーのアーティスト)の創作活動エリアにする。
特にお寺、土蔵、瓦屋根の一般家屋には、都会では想像もできない程の広い空間がある。
▼
都会のアーティストにとっては
都会の喧騒から離れて独特の空間での創造、さらには歴史風情、風土、大自然、ご当地美食などの非日常体験により、マンネリ化した創造活動から脱却、新たな作品作りへの感性のスケールアップができる。最初は短期滞在、次は定住。
地元住民にとっては
普段はあまり接することがない異なる価値観や若者と接することにより刺激を得て、活力や生きがいを持つことができる。
【実施内容】
◯建物検証
お寺や空き家に都会のアーティストを招いて実際に創作活動をやってもらった。
◯フェス「パラダイスオオノ2009」の開催
高原エリアで音楽フェスを開催。その前後には出演者が小学校でワークショック、自然やグルメを体験。
◯文化スポット「ポップカフェ」の運営
コンビニ跡の空き店舗を活用、ライブ、アート展、ワークショップ、地元食材メニューなどを企画。
この事業は2年間の予定でしたが、折しも民主党政権になり1年で終了しました。しかし普段はコンクリートジャングルにいるアーティスト達には、風情ある建物や自然環境を通してまるで外国に来たような感動を与えました。「ここに来ると活動意欲が増す」とネットやSNSで語ってくれました。それだけでも越前大野のプロモーションになったと思います。
ゲンズジャパンはこの事業により、地方活性の方法や課題を自ら体験して知ることができました。次の企画に生かしたいと思います。